建売分譲事業を新規立ち上げする為の必要資金について




 

住宅会社、もしくは不動産会社の方向けに

本記事では、「戸建分譲事業」における必要資金について解説をしていきます。

 

■世の中は建売分譲ブームが来ている?

 

世の中は建売ブームとなっており、地方商圏を含め全国的に建売分譲比率が年々増加しています。

都内23区では分譲比率(請負着工と分譲の比率)は70%以上を超える区もあり、土地の高いエリアは個人では土地を探すことが難しい状態になっています。

 

パワービルダーが良い土地を見つければ、比較的高買でも決済しますし、個人ユーザーには良い土地が回ってこないことが納得できます。

また、注文住宅を検討するこだわりのユーザーが減ってきていることも背景にあります。

一昔前の「建売」といえば粗悪品や欠陥住宅のイメージもありましたが、法令も厳しく、ネット口コミの時代になっているので、今時法令違反や欠陥住宅を建てているビルダーは少なくなってきています。

割とおしゃれな、考え抜かれた建売も多くなってきており、価格も手頃で間取りもプロが考えたものに住める。コーディネートされたブランド家具付きのものも合ったりと、バリエーションも豊かです。

住宅にこだわりを持たない客層が増えていることも要因でしょう。

 

事業計画ができたら、集客手法も気になる。解説記事もおすすめです。

【超実践】建売分譲事業の完成前販売を最大化させる集客手法

2019年5月29日

 

■分譲事業に参入する為の必要資金の考え方

 

通常、建売分譲はリスクが大きものです。

建築会社ですと、エンドユーザーの契約金より建築着工を進めますし、不動産会社は基本的には在庫を持たない経営となります。

在庫を「リスク」と取るか、「必要なもの」と取るか。

経営論は様々ですが、分譲事業をスタートする際にはある程度の「在庫」を確保する必要があります。

 

もし年間20棟の引渡しを目標とする場合、年間の必要在庫数はいくらになるでしょうか?

まずは、年間の計画から計算していきます。

 

①土地決済から着工まで2ヶ月

②着工から完成まで4ヶ月

③完成から販売まで6ヶ月

合計12ヶ月(1年)

 

上記の計画の場合、必要在庫数は20棟となります。

自己資金で分譲を行う会社は少ないので、20棟分の借入が銀行から必要となります。

※土地の決済⇒着工⇒完工と必要な資金がタイミングによってずれますが、プロジェクト融資で借入を起こすと良いです。

 

例えば、土地の値段が坪単価20万円のエリアで、50坪の土地を決済すると土地原価が「1,000万円」

建物の原価が外構工事込みで「1,300万円」とすると、原価合計は「2,300万円」となります。

 

2,300万円を20棟在庫持つ必要があるので、4億6,000万円の在庫を抱える必要があるわけです。

 

銀行から4億6,000万円の融資を受ける場合、借入額売上月商倍率から借入可否を把握します。

分譲事業であれば簡単な考え方として、借入総額が月商の4カ月分までであれば健全な借入額となります。

 

◯年商10億円の会社の場合、月商0.83億円なので、限界借入額は3,3億円

◯年商15億円の会社の場合、月商1.25億円なので、限界借入額は5億円

 

となります。

すなわち、上記条件の市場で年間20棟分譲をやろうと思うと、既存事業で15億程度の会社である必要があるわけです。

皆さんの市場「坪単価」と「建築原価」から、ぜひ計算してみてください。

 

■分譲事業で極力リスクを減らす仕組み

 

年間20棟の事業を立ち上げるのに15億の年商が必要となると、ハードルが高いように感じられる方も多いかもしれません。

この必要在庫数ですが、ある仕組みを構築できれば、もっともっと少なくて済む計画を建てることも可能なのです。

それが、完成前販売です。

 

例えば、先程出てきた①②③の条件が、以下のようであればどうでしょうか?

 

①土地決済から着工まで1ヶ月

②着工から完成まで4ヶ月

③完成から販売まで1ヶ月

合計6ヶ月

 

上記の計画の場合、必要在庫数は10棟となります。

11棟の在庫が出来上がるタイミングで、1棟目が引き渡しとなり、入金があります。

キャッシュフローでみると、10棟分の在庫しか必要がなくなります。

 

2,300万円×10棟の在庫となり、目安の借入額は2億3,000万となります。

上記であれば、年商7億円の会社は月商0.58億円なので、限界借入額は2,3億円。

 

15億必要で合った、年商が半分の会社でも計画が建てることが可能となります。

7億の会社が平均販売価格3,000万円で20棟販売すると6億円の売上増加となります。

 

年商13億円、185%成長と一気に成長スピードが加速させることも可能なのです。

 

■まとめ

 

ここまで、いかがでしたでしょうか?

 

分譲事業は必要なプール資金は多くなりますが、投資ではなく、在庫なのです。

土地も建物も腐るものではないですし、相場が明確に存在するものなので、最悪原価であれば95%以上は売却が可能です。

 

そして、「決済から着工までのスピード」と「完成から販売までのスピード」を短縮することで、リスクは50%に減少、可能性は200%増加となります。

 

 

実は、分譲事業のキモは、完成する前から販促をしかけることで、未完成で半数以上を販売してしまう事がポイントです。

 

 

そのためには反響がとれること、完成する前でのマーケティングをマスターすることなのです。

すなわち集客と営業がポイントとなります。私のご支援しているクライアントでも完成前に90%以上販売してしまう会社も数社いました。50%程度であれば比較的多くいていただいています。

マーケティング戦略についても、記事を書いているので、ぜひ参考ください。

 

【超実践】建売分譲事業の完成前販売を最大化させる集客手法

2019年5月29日

 




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味