【住宅営業の教科書】一戸建住宅に関する基礎知識




 

不動産業界の営業さんであれば、「一戸建て」の分類について理解し、お客様へ説明できるようになりましょう。

簡単に分類しながら、解説していきます。

 

一戸建ての大分類

 

①注文住宅

 

「土地とは別に住宅だけをお客様毎に1から設計する住宅」

全くゼロベースで住宅の間取りや構造、外観デザインなどを施主と建築会社とで決めていく住宅のこと。

注文住宅は後に出てくる「規格住宅」や「建売住宅」と比較して、一般的に最も建築価格が高くなります。

 

②建売住宅

 

「土地と完成済みの建物をセットで販売している住宅」
字のごとく土地の上に既に完成した住宅が建っており、土地とセットで販売されているもの。

既に住宅はできあがっているので、間取りなどを変更することはできず、基本的に住宅を見て購入するかどうかの判断をするだけの住宅です。

土地とセットでの販売となり、間取りの自由もない分、新築の一戸建てを最も低価格で手に入れることができることが多いです。

 

③分譲住宅(売建住宅)

「建物の契約をセットで獲得するために土地を住宅用として販売」
土地を販売している業者が、土地購入者に建物の受注を同時に行うものです。

土地を販売している業者自体が建築を請け負っている場合や、土地の販売業者と提携している建築会社がセットで動いている場合があります。

お勧めプランがあったりするが、建物については自由設計で注文住宅同様に自由がきく場合が多くなります。

 

住宅の建て方(工法)の違い

住宅と一言で言っても、様々な建て方(工法)がある。主な建て方(工法)を知っておくことで、工務店紹介においてお客様に必要最低限の説明ができるようになりましょう。

 

①木造軸組工法

主要な構造部分を木材を用いて建築する工法
日本の住宅に最も多い工法で、耐震性能3を実現している工務店も多くあります。

柱の立て方や組み合わせにより、間取りを自由に構成することができるため、設計の自由度が高く、変形した土地や狭い土地でも対応しやすいのが特徴として挙げられます。

 

②2×4(ツーバイフォー)工法

木材と構造用合板を用いて作成したパネルを組み合わせる工法です。
日本の住宅の約1割がこの工法で建築されている。柱や梁(はり)で支える木造軸組工法と異なり、壁や床、天井などにパネルを用いることで、面で支える工法となっています。

壁で構造を支えるため、壁の面積を小さくすることができず、間取りの自由度は低い。また窓やドアの大きさにも制限が出てきます。

 

③プレハブ工法

あらかじめ部材を工場で生産・加工し、建築現場で組み立てる工法です。
日本では大手ハウスメーカーがプレハブ住宅を販売しているが、大手ハウスメーカーは木質系プレハブや鉄骨系プレハブなどに更に分類があります。

基本的には大手ハウスメーカー=プレハブ工法が多いようです。

 

④鉄筋コンクリート造

コンクリートの中に鉄筋を入れて、圧縮にも引っ張りにも強い材料として加工した鉄筋コンクリートを使用した住宅です。
耐震性、耐火性、耐久性が高いのが特徴で、一般的には「RC」と略されます。

①~③の工法と比較して建築価格が高額になります。

 

⑤鉄骨造

鋼鉄を建物の部材として使用する構造で日本の戸建ではあまり採用されていません。

 

耐震性について

 

阪神淡路大震災や東日本大震災など大型の地震が相次いで発生したことを受けて、耐震等級を意識する消費者が多くなっています。

また、それに合わせて耐震等級について高い等級を維持することが、地元の工務店においても一般的になっています。

耐震等級3を獲得できれば、それだけでフラット35Sの基準をクリアすることができるため、住宅ローン借入においてもメリットがあります。

 

敷地について

 

敷地について抑えておくべきキーワードは「敷地調査」と「地盤調査」です。

「敷地調査」は接道状況や法規制の状況など住宅を建築する上で考慮すべき状況を確認チェックすることです。

「敷地調査」は住宅のプランを立てる上で最初に行う必要があります。

「地盤調査」は、地盤が軟弱な部分がないかどうか調査を行うことです。

地盤が軟弱なために、基礎全体が沈むことを「地盤沈下」、柔らかい部分だけが沈むことを「不同沈下」といいます。

地盤調査はこの「地盤沈下」と「不同沈下」を防ぐために調査をし、対策を講ずるために重要です。

「敷地調査」「地盤調査」ともに建て替えであっても必要になります。

法規制が変わっているため、取り壊し前と同じ大きさの建物を建てれなかったり、地盤も近隣の工事などの影響により変化する場合があるからです。

 

基礎について

 

基礎には大きく分けて「ベタ基礎」と「布基礎」があります。

耐震性を訴求している工務店は「ベタ基礎」をその根拠にすることは多いです。

「ベタ基礎」は、底面全体を鉄筋入りのコンクリート盤にした基礎で、建物を底面全体で支えるため、非常に強固なものなります。

一方「布基礎」は、木造住宅の多くに用いられる基礎で、外周と部屋の間取りに合わせてつくられ、地盤に接する部分が広いのが特徴になります。

 

ホルムアルデヒド

 

家具や建築資材などから少しずつ室内に放散される有害物質。

シックハウス症候群の原因の一つとされています。

 

F☆☆☆☆基準

 

「フォースター」と読むJIS製品に表示することが義務づけられている表示です。

ホルムアルデヒドの発散量による等級があり、そのうち最も上位の規格であり、使用量に規制がないものがF☆☆☆☆として区分されています。

 

等級区分 法規制対象外 3種 2種 1種
表示方法 F☆☆☆☆ F☆☆☆ F☆☆ 記号なし
ホルムアルデヒド

放射速度(μg / m2h)

5以下 5~20 20~120 120以上
ホルムアルデヒド

放射量(mg/l)

0.12以下 0.12~0.35 0.35~1.80 1.80以上
使用制限 無制限に

使用可

床面積の2倍の面積まで使用可 床面積の0.3倍まで使用可 使用禁止

 

 

長期優良住宅

 

長期優良住宅とは法律の条文のままでいくと

「長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅である「長期優良住宅」について、その建築及び維持保全に関する計画を認定する制度の創設を柱とする「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定を受けた住宅のことです。

この制度は2009年6月にスタートしました。

長期優良住宅の普及促進のため、構造躯体等の劣化対策、耐震性、可変性、維持管理・更新の容易性、高齢者等対策、省エネルギー対策、一定以上の住宅規模、及び良好な景観の形成への配慮などを定めています。

一般の消費者の中には「長期優良住宅」が良いと漠然と考えている方も多いが、「長期優良住宅」の基準を満たさないイコール優良住宅ではないということにはなりません。

「長期優良住宅」はその認定や維持管理にコストがかかるものでもあり、費用対効果で必要性を考慮することが必要となります。




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味