地主オーナーへの土地活用営業ついて解説




不動産会社を定期訪問していると、タイミングが合えば「この土地を活用したいというオーナーがいる」と紹介をいただけるようになってきます。

土地を保有している地主の紹介を受け、具体的案件に対して提案を行なうことになります。

本記事では、具体的な提案方法を解説していきます。

 

下記記事にて地主開拓の手法についても解説しています。

【不動産営業マン向け】地主の開拓手法について解説

2019年8月20日

 

■土地活用提案にて不動産会社に提出する資料

 

まず提出するものは

①土地を活用した場合の参考収支計画
②商品の説明パンフレット
③会社案内
④土地への配置図、平面図

この4つを用意しましょう。

 

①の収支計画ですが、あくまで概算のもので問題はありません。

ここで求められるのは正確な金額というより、早く提出することとなります。(もちろん誤差が少ない収支計画は求められます。)

この段階で1から積算をすると手間ばかりかかってしまうため、やや建築費を高めに見積もった収支計画を提出しましょう。

資料にも「金額はあくまで概算であり、今後のお打合せにより変動します」ということを記載しておきます。

不動産会社によっては「もっと紹介料が欲しい」という不動産会社や「もっと利回りが欲しい」というオーナーもでてきます。

限界まで抑えてしまうと、その後の交渉の材料がなくなってしまうため、あらかじめやや高い金額を提出するとよいでしょう。

 

②商品の説明パンフレット

不動産会社用とオーナー用で資料を分けている場合はオーナー用の資料を提出します。

③会社概要資料

実績がある場合はそれを記載した資料にするとよいです

 

④平面図

配置図、平面図もスピード提出を心がけます。

ただ建築不可能な土地の提案資料を提出してしまったりすると、信用を失うので行政の確認は必ず行います。

 

■土地活用提案の資料提出時点のポイント

 

この段階で求められる素早い対応です。

 

具体的には3日以内にすべての資料を提出できると、評価が上がります。

資料を送る際は必ずメールや郵送ではなく直接手渡しすることが重要です。

資料の説明も必ず行うようにしましょう。

 

このステップではオーナーに直接会えるような場を設けてもらうことが目的です。

「直接ご提案することは絶対にしませんので、もしよろしければオーナー様に直接ご案内させてもらえませんでしょうか?」というような話までできるとよいですね。

 

また、その際に物件見学の案内までできると自然です。

「普通のアパートとは違うため、ちょっとイメージがオーナー様も湧きづらいのではないかと思います。見学も承っておりますのでぜひご検討ください。」と言えれば自然とオーナーと会う機会ができます。

 

不動産会社は建築会社に「直接提案されるのではないか」と心配しているのです。

筋は必ず通し、オーナーと話す場合も特に不動産会社から言われない限りは必ず不動産会社にも情報共有を行いましょう。

 

■地主・オーナーとの面談について

不動産会社からオーナーに話していただき、オーナーから興味を持っていただければオーナーとの面談に移行します。

このステップでは以下の書類を持参します。

①正確な見積書
②正確な収支計画
③会社案内
④商品説明資料

このステップでは、オーナーから「銀行へ融資の打診」をしてもらうことが目的となります。

すでに不動産会社から収支等を提出いただいている場合は、おおよその商品概要等は理解しておられるのですが、あくまで不動産会社からでは踏み込んだ説明ができないと考えられるため、一から説明してしまっても構わないです。

オーナーにとって、相続対策になり、安定した賃貸経営が行える理由をしっかり説明しましょう。

自社で同じ商品を所有している場合はそのこともアピールします。

 

■地主・オーナーへ営業する際のポイント

 

オーナーとの初回折衝

営業の際は下記の内容について把握していきます。

①相手がなぜ土地活用を行うのか
②決裁者はだれか
③融資状況は問題ないか
④金融機関はどこを使っているか
⑤競合他社はどこか
⑥競合他社はどんな提案をしているか
⑦家族構成、 職業
⑧土地活用をする際に重要視する項目、
⑨いつごろ建築をする予定か、
⑩現在所有している資産状況

可能な限りヒアリングしていきます。

商品説明を行う場合も、相手の状況をなるべく聞いて、ヒアリングしてからにしましょう。
⇒相手が重要視する項目をメインで話すことができるためです。

直接的に聞いてしまうと失礼にあたる項目もあるため、例えば融資状況を聞く際は「私たちでは○○銀行さんとの取引が多いのですが、~様はどの金融機関を使われてますか?」

というような会話から繋げたりしていき、相手に失礼なことを聞き過ぎないようにしましょう。

可能であればここで節税の知識や賃貸経営のコンサルティングまでできると一気に信頼度が上がります。

 

オーナーとの2回目以降面談

おおよそどの商品を扱っていても建築の契約になるまで3か月~半年ぐらいはかかります。

しかし、時間が経ってしまうほど、やる気が落ちてしまうのでなるべく早く契約まで結びつけることが必要です。

例えば、「入居者は1月~3月に賃貸住宅を探します。そのためには12月までに引き渡しをしなければならないため、○○月までに契約をしていただくととスムーズに入居者が決まります。」といった締め日を決めてしまうことが有効です。

初回面談だけで融資審査までいくことはまれです。

多くの場合、プレゼンした後家族と相談したり、オーナーがその商品について調べる時間を欲しがられるため、時間を置いていく必要があります。

オーナーとの面談の場合も進捗の管理は継続的に行いたいため、次回会うための用事を作ったり、次回アポイントをなるべく取ることも必須項目です。

 

■融資について

 

オーナーから建築を行う意思確認ができると、銀行融資の内諾を取りに行きます。

土地活用の融資の場合、融資審査におおよそ一か月ほどかかるため、それを前提にしたスケジュール管理が必要です。

銀行融資はオーナーが銀行に自ら話すケースと、建築会社が融資先銀行を紹介するパターンがあります。

 

オーナーが建築を行うといった場合に、「融資先銀行はこちらでご紹介させていただくこともできますが、○○様はいかがいたしますか?」と聞いてしまって構いません。

経験がある方であればたいていの場合、自分で話すといっていただけます。

 

■近隣住民への説明について

銀行から融資の内諾をいただくまでにおおよそ1か月ほどがかかるため、その間に近隣住民への説明を行ってしまいましょう。

⇒提案している商品が福祉系住宅の場合、さらに早い段階で説明が求められます。

 

近隣住民への説明は説明会を開いてはいけない。

1人が反対というと、参加者が同調して大反対運動になってしまうケースがあります。

近隣への説明は必ず1件1件、訪問して説明を行います。

話す内容も許可を取るというより、あくまでやる前提で説明に来ましたというスタンスをとりましょう。

 

その際に次頁のようなものを持っていき、留守だった場合は郵便受けポストに入れるだけで構いません。

2週間ほどまって特に問題なければそのまま建築に移行して構いません。

また、訪問の際には町内会長もしくは自治会長へのあいさつも怠らないようにしましょう。

 

参考近隣あいさつ文

○○地区の皆様(障害者福祉施設建築の場合)

グループホーム建築工事のご内
拝啓 時下ますますご清栄のことと、お慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、この度、グループホームの建築計画に伴い、近隣の皆様にはご期を含め、ご案内申し上げます。
グループホームとは10名程度のハンディキャップをお持ちの方が、施設の概助スタッフのサポートのもとに共同で生活する住まいの場です。

工事が始まれば、皆様にご迷惑をお掛けすることもあるかと存じますが、何卒ご理解ご協力協りますよう宜しくお願い申し上げます。

なお、お気づきの点、ご問等がございましたら、下記までご連絡いただけますようお願い致します。

敬具

工事名称:グループホーム(共同生活援助)新築工事
工事場所:△△△
工事期間:
計画予定日:H29年1月下旬~完工予定日:H29年4月末頃
工事時間:午前8時から午後6時ごろまで
休日:土、日、祝日(工事進捗状況により変更の場合がございます。)
工事業者:■■■
株式会社○○○
TEL  FAX

 

■建築請負契約について

 

銀行から融資の内諾をいただき、近隣住民への説明も滞りなく終わった場合、いよいよ建築の請負契約に移行します。

請負契約の際は建築の期間、金額について相違がないように、必ず説明を行い最終確認とします。

土地活用の業界はリピート率が非常に高いため、請負契約をいただけたからといって、そのまま放り出してしまわず「2棟目も○○さんにお願いしよう」といっていただけるようにフォローを怠らず行うことが大事ですね。

建築に経過は契約後も逐一報告を行い、オーナーにも順調に進んでいるということを報告します。

 

■地主・オーナーへのその後のフォロー

先述した通りですが、土地活用業界はリピート受注率が高いです。

大手建設会社でも全受注のうち、60%以上はリピート受注であり、安定した受注のためには、物件を引き渡した後のフォローをしっかり心がける必要があります。

 

具体的なやり方はいくつかあるが、数か月に1度程度で構いません。

「近くによったので参りました。建物の不調等は大丈夫ですかー?」と声をかける程度でよいです。

その時にお土産として「土地活用通信」等もあると喜ばれます。

また、ある程度過去客が集まった場合は、1年に1度程度オーナー向けのセミナーを行うことも有効です。

あくまで他社に相談がいかないように、オーナーが2棟目以降を検討するときに相談される関係になれるとよいです。

※オーナーから建築相談を受けたときは紹介を受けた不動産会社にも必ず一報いれましょう。

できれば紹介料をお支払いできると、不動産会社からの信頼度は一気にあがります!




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味