【超実践】建売分譲事業の完成前販売を最大化させる集客手法




 

本記事では、自社の「戸建分譲事業」における「集客・マーケティング」について解説していきます。

 

以前に「建売分譲事業を新規立ち上げする為の必要資金について」で書いたように、

分譲事業では、早期販売・完成前の販売がキーになるとお伝えしていました。

 

まだご覧になっていない方はこちらを参考ください。

建売分譲事業を新規立ち上げする為の必要資金について

2019年5月29日

 

建売分譲事業の事業評価は「回転率」「粗利益率」

 

注文請負の場合集客がすべての入り口になるが、建売の場合は土地仕入が事業のスタートとなります。

長く在庫持つことで管理コストが増え、事業リスクが途端に増大してしまいます。

 

逆に資産の回転率を重視することで高生産性事業となり、とても”儲かる”ビジネスとなります。

仕入から販売までのサイクルをどれだけ高速で回すことができるかが、分譲事業成功の鍵です。
やるべきこと」は「わかっているが」「やりきれていない」方が多いです。

 

正しい活動を「やりきる」ための記事になればと思います。

 

戸建分譲事業を成功させる為の「重要なキーワード」は 「在庫数・回転率・粗利率

・期首期末在庫数 × 回転数   =年間販売棟数

・資本  × 回転率 × 粗利率 =分譲事業粗利

 

粗利率を重視するよりも、平均で土地決済から6ヶ月で引き渡しまで完了し、2回転回すほうが収益は高くなります。

大手パワービルダーは、全国の不動産ネットワークの活用と値下げのルール化で1.6回転~1.7回転しているようです。

 

値引き合戦をしなくとも50%を完成前に販売すれば、1.6回転~1.7回転も可能な数字となります。

ぜひ事業計画の重要指標として確認いただければと思います。

 

土地決済から完工までにやることと流れの把握が大事

 

完工までの期間で50%を販売する為には、「時期別」に販促活動を行うことが重要です。

「当たり前でしょ?」と思われますが、1棟ならできることも、複数のプロジェクトが同時に進むため、各項目毎に期日を設定していないと、どんどん後手後手になってしまいます。

一つも漏らさずスケジュール通りに販促活動を実施することが成功のポイントとなります。

例えば、1現場を動かすためには下記のような仕事があります。

 

 

㉟個の項目を各担当者が別々に動くことになるので、ほっとくとずれ込みます

当たり前でやるべきこと。なんですが、流動的に動くプロジェクトをどう管理するか?が分譲の販促の鉄則となります。

例えば、建築確認申請番号がとれたら、下記のことができます。

 

①建売としてポータルサイト掲載(外観パースと内観は施工実例)

②現地看板

③青田チラシ

 

でも、なかなかやりきれている会社はありません。

 

分譲の販促は全体マネジメントが出来る、広告宣伝担当を設置することが望ましいでしょう。

また、RPAで実施している会社もあります。住宅会社におけるRPAの活用についてはまた追って記載できればと思います。

 

今回は参考になりそうな部分について、具体的な手法を解説していきます。

 

①現地写真撮影

 

現地調査のタイミングで現場の撮影を行うと良いです。
各種WEBに掲載する際に結局必要になるデータなので、このタイミングで撮影ルールを元に実行します。

※保存先までルールとして、決めることが望ましいです。

最低でも各アングルから15枚の撮影を行う。物件全体を写した正面からの写真になるが毎回撮影できるわけではなく、物件の向いの区画が空き地等でそこからの撮影が可能な場合のみ撮影を行います。

 

②建物プランの決定

 

土地の情報が入り、土地仕入がほぼ決定になった段階で建物プランを決定する。早期の商品プランの決定が、建築確認申請後の早期広告掲載につながります。

仕入担当と営業担当レベルで土地にハマるかどうかと収支計画が立てられる様、規格プランがあるとなお良いです。
プラン表を透明のシートで作成し、測量図に当てはめてみることで検討を早めている会社もあります。

※規格プランにすることで、完成前でも他現場の完成品を見せることができるので完成前販売が可能となります。

 

なお、他社との差別化ポイント、長所のポイントの話ができるようにしておきましょう。営業のフローと各項目で説明すべきポイントを全営業社員で統一することが重要です。

 

③損益確定

 

自社の買い取り基準を明確化しておくことが重要です。

事業計画合致の判断スピードを上げることで、案件への回答速度のアップが見込めます。土地評価の仕組化も特に重要で、評点シートなどを活用している会社も多いです。

簡潔かつ誰が見ても理解しやすい「定量化」したデータで土地評価を行う。

優良な土地情報はどこの会社も欲しがります。解答スピードが特に重要になっていると感じます。

 

④販売価格決定

 

エリア競合はいくらか」、「相場はどのぐらいか」を先に明確にしていると、判断が楽になります。

例えば下記のようなイメージです。

・現在賃貸住宅に住んでいる生活者の多くは、通勤の利便性を求め、郊外の戸建ではなく賃貸住宅を選んだ経験があることが多いです。

・現在の収入で手が届く戸建が近隣にはないと思い込んでいることが多い。

・同時に、住み慣れている、周辺に知り合いが多い、子供の通う学校を変えたくない、などの理由から、現在住んでいる場所から大きく動きたくないと考えていることが多い。

そのため仕入検討段階では、賃貸戸数の多いエリア且つ、家賃相場並で提供できる出口価格を意識すると、”とんでもない仕入れ”はせずに済みます。

家賃相場の計算方法は下記で良いでしょう。

「2LKD以上ファミリー層向けアパートの家賃平均」+「駐車場代金」で「当社金利で35年ローン」を組んだ場合の「借入総額」

その価格以下で勝負ができれば、反響に苦労することは無いでしょう。

 

⑥土地売看板設置

 

土地契約から決済までの期間にも販促を開始します。(建築確認申請が受理されるまで)
大きく「売土地」が目立つよう看板に会社名と電話番号が明記されたシンプルな看板を設置すると良いです。

また、契約から決裁までの期間が長い場合(1ヶ月以上~)や建築条件付きの売建用地の場合は建物のパースと分譲地の区割りを記載した看板を用意し設置すると良いです。パースイメージと参考プランを記載がポイントです。

 

⑨パースの作成

 

商品プランが決定すると、パースの作成を行います。(人手が足りない場合や、品質が左図のようなパースになる場合は外注も1つの選択肢となります。植栽、人、車、立体感は必須です。)

プランが同じでも、パースは毎回違うものにしておくことで、チラシやポータルサイトで飽きられることを防止できます。

パースはかっこよく作ることもポイントです。

パネルマジックとは言ったもので、反響率に大きく影響を及ぼします。

 

⑩青田チラシ

 

青田チラシは紙媒体として非常に有効なので、建築確認番号取得後、定期的に打つようにしましょう。

新聞折り込みでは反響が出ない(新聞をとっている層がターゲットでない)為、集合住宅にポスティングチラシを実施します。

ポイントは、「周辺に住んでいる人が、分譲は購入する鉄則」「チラシはほとんど見ない」ことです。

10,000枚を1回で撒き切るのではなく、2,000枚×5回を同じ場所に撒きましょう。

5回同じチラシを撒いていても、5回目で「始めてみました」と反響が来ることは少なくありません。それぐらい、基本的には見ていないのです。

3000枚で1組程度来ておれば、集客としては成功です。

 

⑪⑫ロケーション資料・資金計画表の作成

 

実際に反響が来て、案内を実施する際に最も重要となるのが、「立地」の訴求になります。

立地の訴求を実施する為に立地訴求ツールとして「ロケーションブック」を使用します。

・小学校への距離と通学路詳細

・スーパーの営業時間やタイムセールの情報

・ゴミ出しの時間やタイミング

・公園や公共施設の情報

・周りに住んでいる人たちの情報

 

等があると、プロとしての立ち位置が取りやすくなります。

また、立地訴求だけでなく、物件の概要が1ページあると営業マンも接客がしやすくなります。

 

それと、反響を獲得しご案内を進める上で必ず必要になるのが、詳細な資金計画書です。決裁前から反響を獲得していくため、早急な作成を心かげます。

 

⑬案内経路の作成

1,建築予定地(ロケーションブックを活用したロケーションの説明)
2,自社建築済建売住宅
3,他社分譲住宅

の順で案内をする。などルールを決めると特に良いです。「3,他社分譲住宅」はお客様とマッチしづらいものを見せるとなお、効果的です。

☆予算オーバーや立地NG、自社よりもローコスト住宅など

ご案内するルート次第で土地や周辺環境の魅力の伝わり方は変わります。不動産販売なので、どれだけ物件に対してテンションを挙げられるか、小さなYESを積み重ねられるかがポイントとなります。

反対にルートで迷ってしまったり、道が狭い、近くに火葬場がある。など(本当は近くないのに)ふいにデメリットになってしまうポイントを見せるなどマイナスに働くことも多いことを気をつけましょう。

先に建築予定地を案内し、その際にロケーションの魅力をPRする。
完成前に売れることが大多数であることも伝えながら、このタイミングで買う方が多いことを伝える。

その上で、同一仕様のモデルハウスがあることを伝え案内する。
予算にもよるが、他社建売も案内し、価値の違いを明確に感じで頂くことも自社の魅力アップに繋がる(他社を批判するのではなく、通常通り案内する。)

案内予定の前日に、責任者に各メンバーが案内予定を提出し、マネージャーは確認すると良いと思います。

基本的に10案内以内には売れていくサイクルを作らねばなりません。

 

⑯~⑱ポータルサイトの掲載

 

ポータルサイトへの掲載が最も集客の肝となります。

いかに素早く建築確認番号を取得してから掲載ができるかが重要で、加えてコンテンツの充実も非常に重要になります。

完成前物件の場合、外観パース+設備や内観は自社施工事例を掲載していきます。
建築確認申請番号が取得できていれば必ずハイライトしている状態を作りましょう。

SUUMOでいいますと、主要項目「花びらのマーク」が全部ピンク色になるように、必要な写真掲載を行います。

SUUMOやることリスト(無料で出来ること)
写真掲載枚数21枚(コマ)
写真掲載枚数21枚以上(レポート)
写真掲載下文章2行挿入する
特徴ピックアップを増加させる
売主コメントの追加(追加で+6枚)
住宅ローン情報の追加(フラット35適合も)
プレゼント情報の追加(Quoカード)
イベント情報の追加(毎日やっているように見せる)
パンフレット情報の追加

 

SUUMOやることリスト(追加したいオプション)
スタッフPRコメント
検索一覧キャッチ
店舗案内企画(自社ページ)
動画(在庫が売れない場合のみ追加する。)
カスタマーサーベイの追加

 

⑳現地看板の準備

 

建築確認申請後、広告を掲載し始めると現地に直接赴く方が非常に多くなります。

ネットでパースや施工事例を見て来られる方が多いので、現地に何もないと反響に繋がりません。広告開始と同時並行で現地看板を設置できるようにしましょう。

また、設置が無いと、単純に新築住宅の着工中(施主がいる)と思われてしまい。売り物と認識がされません。「建売住宅で、販売中」であることをしっかり訴求しましょう。

工事看板と同じ大きさにすることで、建築前から着工中までずっと使える(3ヶ月程度)看板となりコスパが上がります。

 

現地看板は下記のポイントを抑えましょう。

・外観・内観パース

・金額掲載(月々の支払料金)

・販売中であることの表示

・QRコードと電話番号で反響出口を確保する

・間取り図を掲載する。

 

㉓のぼり設置完了

 

のぼりに関しては、とにかく目立つことが重要です。ブランドカラーをベタ塗りで派手にしていきます。ブランドロゴに加えて「販売中」などの文字もあると良いでしょう。

また、できるだけ本数を建てて目立たせるようにしましょう。

 

㉑施工シート

 

施工シートにも工夫ができます。

ブランドカラーとロゴとを強調。遠くからでも自社が施工中だということがわかるよう大きな看板を使用すると良いです。

また、看板と同じく建売住宅(販売可能)であることを明記することで、認知アップも図ることができる。基本的に周辺に住んでいる方が購入客なのだが、売り物と認識されていないケースが多く機会損失となります。

 

㉖物件A看板設置

 

看板にパカパカの資料ケースを設置する事で、完成物件に訪れた方に資料を受け取ってもらいます。反響へ繋がる内容の資料にしておくことで、面談案件とつなげることができます。

また、不在の場合には「只今、係員が不在にしております。下記の番号までご連絡ください 電話番号XXX-XXX-XXX」など

完成物件に案内する人がいなくても、連絡が来る仕組みを構築しているとなお良いです。

 

㉝見学会チラシ配布

・チラシの基礎は「世の中」の流行です!
今何が流行っているのか、トレンドとはなにか常に世の中に目を光らす。できるだけ情報を仕入れることのできる場に行くことも大事。シーズンブランドなどにも常に興味を持っておくことが大事です。

・景品などは「だれ」が喜ぶかを明確にし、パパ目線なのか、ママ目線なのか?子供目線なのか?「だれ」のためのものかをわかりやすく明示してあげることが大切です。限定品・希少性の高いもの・認知度が高いものはどれも人気があるので、集客が期待できます。

新規集客は100%“伝え方”と“届け方”で決まります。
⇒集客に強い会社は、伝え方と届け方に自社の成功のルールが確立されています。

 

お客様を集める会社から、お客様が集まる会社へ。そして1回1回の集客に左右されない、安定した集客に強い会社になることがとても大事。
そのためには、自社の成功パターンを構築していきましょう。

 

まとめ

 

今回は分譲事業を行う「住宅会社」「不動産会社」向けの実践的な内容を解説させていただきました。

ただ、一つ一つを見ると、当たり前のことも多く合ったと思います。

それで良いのです。重要なポイントは

・誰がやるかを明確にする。
・責任を持って、管理する
・チェックする責任者明確である

ここだけです。

年間数百十の供給を手がけるビルダーにも毎月お邪魔していますが、根本は同じなのです。「やりきれるかどうか」だけなのです。

 

ぜひ自社の販促と比べて見ていただけると幸いです

 

 




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味