不動産を売るとどんな税金がどれだけかかる?




 

何らかの資金を捻出するために不動産を売るケースでは特に「手元に残る現金」がいくらになるのか、しっかりシミュレーションする必要があります。

売り主の方ももちろん気にしなければなりませんが、不動産業者の営業マンの方も顧客から「この値段で売れたら私の手元にいくら残るのかね?」と聞かれることも多いと思います。

 

不動産の売却では売上代金から各種税金が引かれてしまうので、あらかじめどんな税金がどれだけかかるのか概算を説明できるようにしておくと「できる営業マン」と認めてもらい安くなります。

この章では不動産の売却で発生する税金について横断的に解説していきますから、ぜひ参考になさってください。

 

■不動産譲渡所得税

 

主役となるのが不動産譲渡所得税で、これは売却によって得られた利益に対して課税される税金です。

基本的に売却金額が大きくなるほどに税額も高くなるようになっています。

 

税額の基本的な計算式は「譲渡所得金額×税率」となりこれだけ見ると単純ですが、実際は結構複雑な仕組みになっています。

譲渡所得金額とは実質の利益のことで、売却にかかる諸々の経費を除いた売上金を指します。

税率は売却した不動産の保有期間によって変わり、原則として5年超の所有であれば20%、5年以下であれば39%の数字が適用になります。

 

例えば5年を超える所有期間の不動産が、経費を除いた実質の利益として3000万円で売れた場合は3000万円×20%=600万円が不動産譲渡所得税としてかかることになります。

どうでしょうか、数字的には正直かなり痛手になる金額ですよね。

 

上記の計算は譲渡所得税の原則に従ったものですが、税金の世界は負担を軽減するための色々な仕組みがあり、これを使いこなすことで税負担をかなり下げることもできます。

 

不動産譲渡所得税はとても重要な税目ですので、別の章でも独立して取り上げて仕組みの基礎から丁寧に解説する予定です。

そちらもぜひ参考になさってください。

不動産譲渡所得税の仕組みを押さえよう

2019年5月16日

 

■登録免許税

 

登録免許税は不動産の登記にかかる税金です。

売却に先立ち抵当権の抹消登記を行う場合は不動産一つにつき1000円かかります。

土地と建物が取引対象となる場合は2000円ということになります。

次に売買取引によって所有権者が変わったことを登記するには、売買を原因とした所有権の移転登記も必要になります。

 

所有権の移転登記にかかる登録免許税は、土地については原則として固定資産税評価額の1000分の20ですが、2019年の3月31日までに登記すれば1000分の15に軽減されます。

建物の方は原則として固定資産税評価額の1000分の20ですが、住居用の建物で一定の条件を満たす場合は1000分の3に軽減されます。

長期使用に耐える優良住宅や地球環境に配慮された住宅の場合はさらに1000分の2から1000分の1までに軽減される可能性もあります。

所有権移転登記の費用負担は売り主と買い主どちらが負担するか、また折半するかなどはケースバイケースですから、仲介業者の担当者としては契約交渉全体を見て、契約がまとまりやすいように双方の負担度合いを提言してください。

 

■印紙税

 

印紙税は契約書などの一定の書面を作成した時にかかる税金で、不動産の売買契約書も対象になります。

基本的に契約金額が大きくなるほどに税額も上がる仕組みになっていますが、2019年の3月31日までは軽減措置が講じられています。

以下に、契約金額ごとの本則の税額と軽減税額を表にまとめます。

 

契約書で定める取引金額 本則の税額 軽減税額
1万円未満 非課税
1万円以上10万円以下 200円 200円(軽減無)
10万円超50万円以下 400円 200円
50万円超100万円以下 1000円 500円
100万円超500万円以下 2000円 1000円
500万円超1000万円以下 1万円 5千円
1000万円超5000万円以下 2万円 1万円
5000万円超1億円以下 6万円 3万円
1億円超5億円以下 10万円 6万円
5億円超10億円以下 20万円 16万円
10億円超50億円以下 40万円 32万円
50億円超 60万円 48万円

 

印紙税は法務局などで印紙を購入して契約書に貼付することで納税したことになります。

契約書を二通作成する場合は二通分の印紙税がかかります。

 

ご参考になってください。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味