【住宅営業強化コラム⑥】言葉を発してお客様の背中を押してあげる~クロージング~




住宅営業のポイントは、消費者心理を掴んだセールスステップを踏むことです。

消費者心理の6プロセス」と呼び

下記の順でプロセスを踏んでいくことで、「高く・安定的」な受注を生み出します。

なかなか受注が取れない営業さん、契約率をアップさせたい方はぜひ実践してみてください。

 

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして相談をしてもらえる関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

④差別化・・・他社との競争優位性を魅力的に伝える

⑤テストクロージング・・・契約を妨げる本当の壁を把握する

⑥クロージング・・・言葉を発してお客様の背中を押してあげる

 

顧客の感情と連動しており、営業プロセス上で一つづつレベルを上げていくことが重要です。

注意点は飛び級が出来ないコトで、一気にレベルを上げてもお客様がついてきてくれません。

 

前回までの記事では、

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして認識される関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

④差別化・・・他社との競争優位性を魅力的に伝える

⑤テストクロージング・・・契約を妨げる本当の壁を把握する

 

について解説しました。

☆気になる方は、下記のリンクからご覧ください。

【住宅営業強化コラム⑤】契約を妨げる本当の壁を把握する~テストクロージング~

2019年6月28日

【住宅営業強化コラム④】他社との競争優位性を魅力的に伝える~差別化~

2019年6月24日

【住宅営業強化コラム③】相手に価値基準を与える~アンカリング~

2019年6月23日

【住宅営業強化コラム②】プロとして認識される関係性を築く~信頼形成~

2019年6月21日

【住宅営業強化コラム①】良好な人間関係を築く~印象形成~

2019年6月18日

 

今回は最後の6ステップ目、「言葉を発してお客様の背中を押してあげる~クロージング~」について解説していきます。

いよいよこの連載コンテンツもラストです。

ここまでのステップが7割~8割の方に安定的に実施出来ているのであれば、契約率50%も夢ではありません。

心して行きましょう。

 

■クロージングとは

 

クロージングとは「最終的な契約を結ぶこと」「商談を成立させること」です。

拒否されることや逃げられてしまうと言う恐怖心から、
契約してください」と言えない営業マンさんが意外に多いのも事実です。

なぜ「契約してください」と言えないか、というと
「契約してください」と言うと、せっかくこれまで打ち合わせを重ねてきたお客様に、拒否されてしまうのではないか、という恐怖心が発生してしまうからです。

しかし、お客様は、こちらが背中を押すことを待っているのです。
自信を持って「契約してください」と言ってください。
実際、これを言わなければ何も始まらないのです。

この言葉こそが、クロージングにおけるトークの中では、最強の言葉なのです。

 

■クロージングの目的 ~クロージングは必要なの?~

 

まず最初に、クロージングの目的から確認していきましょう。

多くの会社さんで研修をしてきましたが、営業さんによっては、

 

相手が決めることだから、押し売りのようなクロージングはしたくない

とおっしゃる方は結構多いです。

 

ただ、クロージングとは『向こう岸へ飛ぶこと』のお手伝いなのです。

『向こう岸へ飛ぶこと』=『家の購入』となります。

 

お客様は向こう岸へ飛ぶことに恐怖を感じています。

その理由は下記で、

①大きなリスクを伴う
(多額のローン・人生で一番高い買い物)

②初めての経験
(多くの人が初めて土地や家を買う)

なのです。

そのため、お客様の方から(契約してください)と言っていただけるケースはほぼあり得ません。それどころか、契約に至るまでの間お客様の心はいつも迷いや不安な気持ちで揺れ動いているのです。

ですからこちらがきちんと(契約してください)と言葉を発して、お客様の背中を押してあげなければいけないのです。

 

良い未来に対して、踏ん切りをつけさせてあげること。

これがクロージングの目的です。

 

■クロージングのやり方~お客様の感情を動かす「3つのトリガー」~

 

それでは、具体的にクロージングのやり方について解説していきます。

 

お客様に家の購入を促すための要素は様々です。
その中でも、「今思えばもったいなかった」と思わせることが最も効果的といえます。

そのお客様が気づかないメリットやデメリット、プラス面やマイナス面を気づかせてあげることが
クロージングを成功させるためには重要な要素になってきます。

次の2つの項目を意識してください。

①今までは何とも思っていなかったとしても実はものすごく損をしていると言うこと
②この商品(家)を手に入れたらどれほどの喜びを手に入れることができるかと言う事

この2つを意識しながら、客様に気づかせてあげることが重要なのです。
そのためには、いろいろな場面であらゆる質問を投げかけて、

メリット・デメリット、プラス面・マイナス面を気づかせてあげることです。

 

意識しやすい考え方が、下記の2つのトリガーを引くことです。

これはお客様の心理バイヤスを効率的に外すことができ、意図的に感情を動かすことが出来ます。

 

①危機感のトリガー

 

Q:クラスで最も多くの男性から告自される(モテる)女性は、どのようなタイプの女性か?

A:一番モテるのは、一番の美人ではなくて、普通の人

 

「好きな人に思いが通じる喜びより、好きな人に拒絶される苦痛のほうが大きい」

こういう心理においては、一番モテるのは、一番の美人ではなく、普通の人が一番モテたりします。

美人の女性は無意識に恋愛対象から除外されてしまうわけです。

なぜならそういうタイプの人には拒絶される確率が高い(ように感じられる)ため、苦痛を予防的に回避するメカニズムが働くからです。

 

すなわち、「どのくらい大きなメリットを享受することができるか。

よりも、「決定しなければどのような不利益を被るのか」を比較し、意思決定することの妥当性を示唆することがとても有効ということです。

 

それでは、住宅不動産における「意思決定しないことの不利益」とはどのようなものでしょうか。

例えば、下記のようなことが上げられます。

 

●決算セールで、今だけの価格である。

●この物件は他にも興味がある人が具体的にいる。

●団体信用生命保険の健康の問題が発生する可能性がある。

●金利が安い

●家賃を払っていることがもったいない

●ローン支払い終わりの年齢

 

ここで注意しなければならない事は、あくまでもお客様自身に気づかせることであって、営業マン自らが「家賃を払い続ける事は馬鹿らしいことですよね」「今すぐ契約しないと計画通りに行かないですよ」などとは絶対に言ってはいけないということです。

営業マンが言ってしまうと、せっかくマイナス面を意識したにも関わらず、その効果が半減してしまうからです。

自分ではわかっていることだとしても、人から言われたらついつい反発してしまうという人間の性質を考えると、営業マンから言ってはいけないと言うこともご理解いただけると思います。

 

 

②欲のトリガー

向こう岸にはどんな良いことがあるのかを伝えましょう。

ポイントは、小さいYESをたくさんとる」ことです。

 

提案内容の利点を一つひとつ説明し、顧客の納得を確認しながら小さな合意を積み重ねて、最終的な意思決定を促す方法です。

いきなり顧客に最終意思決定を迫ってしまうと、顧客は判断することの負担を感じて、迷ってしまうことがあるものです。

そこで、一つひとつの利点を顧客と確認し、判断が正しいということを自覚していただくことにより、最終的な意思決定に結び付けようとする方法です。

実は顧客の[YES]を積み上げていけば、クロージングなしでも、クロージングは完了します。

 

営業マン 立地のイメージお持ちいただけましたか?
お客様 そうだねぇ。利便性も良いしねぇ。
営業マン 間取りについては、ご不明な点などはございませんか?
お客様 しっかりと説明してもらえたので満足できましたよ。
営業マン 気に入った物件があれば、出来るだけ早い方が良いとおっしゃって頂いておりましたので、

あとは、お支払さえ問題なければ契約ですね。

お客様 そうだねぇ。家賃とあまり変わらない金額で頼むよ。

 

 

■クロージングテクニック①「魔法の杖」

 

よく出てくる断り文句は、お客様から言われても慌てない様事前に切り返しトークを準備しておく必要があります。

社内ロープレなどで、社員みんなで返しの事例を作っていきましょう。

 

例えば下記のような、反対やアウトが想定されるでしょう。

・早すぎる

・子供の転校

・子供の受験

・時期じゃない(経済不安・景気不安)

・仕事の繁忙期

・物件が不満

・親の反対

・競合物件見てから

・会社が赤字(自営業)

・ローンが通らない

・病院や怪我

・年回りが悪い

・転勤

・占い(家相)

・金額が合わない

・身内に不動産関係がいる

 

どのように「アウトに対して返答するか」会社単位で決定しておくとよいでしょう。

 

クロージングにおける返しトークとして、とても有効な手段が「魔法の杖」です。

先程のアウトに対して、ある程度返すワードが決まっていれば、とても有効なテクニックとなります。

 

「魔法の杖」とは(お客様から)否定的な意見(ハードル)が出たときに質問によりハードルを具体化し、肯定的に言い換え、契約条件を特定する手法です。

「〇〇ができれば良いわけですね。要望をご満足いただければご契約ですね?」

①共感→②質問→③肯定的言い換え→④魔法の杖 の4ステップを踏んでいきます。

 

使い方は、

① 共感      :「よくわかります…」
② 質問      :「と、おっしゃいますと?」「具体的には…?」
③ 肯定的言い換え :「ご希望の~~~ができるか?ということですね。」
④ 魔法の杖    :「それができれば良いわけですよね?」
「要望をご満足いただけましたらご契約ですね。」

のように、まずアウトに対して心底共感します。

その上で、そう思われている理由を深掘りしていきましょう。

そこから、肯定的に言い換えを行い、解決できれば、契約を進める合意をとる手法です。

 

※どんなアウトにも使えちゃいますので、使いこなせればとっても便利です。

 

■クロージングテクニック②二者択一法

 

意思決定をしやすい質問(二者選択)を重ねていくことで、商談を前に進めていく手法です。
例)ご契約日は土曜日と日曜日ですと、どちらがご都合がよろしいですか?

のように、選択式で解答しやすい状況を作ります。

 

営業マン ◯◯様、もし契約されるとすると、ご契約日は来週の土曜と日曜だとどちらがよろしいですか?
お客様 そうですね。土曜日だとちょっと時間がずれるかもしれないから日曜でお願いします。
営業マン かしこまりました。では日曜で決まりですね。

お時間は午前と午後ですと、どちらがよろしいですか?

お客様 午後でお願いします。
営業マン かしこまりました。

では、午後3時に当社でお願いします。持ち物ですが…

 

この「どっちがいいと思いますか?」というフレーズを使うことで、お客様からの発言が全て「小さなプラスの発言」につながっていくため、お客様の心理状態がマイナスイメージがほとんどない商談に持って行けます。

 

 

■クロージングテクニック③推定承諾話法

 

(お客様が)契約をしてくれるという前提で、話を前に進めていく手法です。
「もし(A)〇〇するとしたら、(B)〇〇でよろしいでしょうか?」
(A)には、推定できるお客様のアクシヨン(意思決定事項)が入り、(B)には、お客様のアクシヨンに基づいた検討事項が入ります。

営業マン ◯◯様、(もし)ご契約をするとしたら、名義はどなたになさいますか?
お客様 そうですね、家内の名義にするかな、それとも私と家内の共有にするのがいいのかな。
営業マン 共有にしたほうが税金対策になりますかね。
お客様 税金対策ですか…ではそうしましょうか。
営業マン 名義は共有に決定ですね。では、(もし契約するとしたら)契約日は大安がいいですか?
お客様 大安の方がいいですね。仏滅はどうもね。
営業マン では契約は来週の火曜日の提案でよろしいですか?
お客様 ほう、すぐですね。じゃあ、今日の打ち合わせは細かく決めていかないとね。
営業マン よろしくお願いします。

 

■まとめ

 

『家を購入する』という人生最大の買い物を前にお客様のこころは揺れ動いています。

商談の流れの中でお客様の不安・悩みを包み込み「契約してください」と伝えることで、背中を押してあげる。

ことがクロージングと言えるでしょう。

そう思えば、営業にとっていちばん大事な仕事がクロージングといっても過言では無いでしょう。

 

しっかり、マスターしてみてください。

 

このコラムでは、6回のシリーズにわけて、住宅営業の6プロセスを解説しています。

今回のコンテンツは、ラスト「クロージング」でした。

 

相手から好感度で、プロと認識された上で、自社の魅力を伝えることで100%の価値が伝わります。

価値が伝わった後は、しっかり背中を押して差し上げましょう。

 

ここまでの進め方についても細かく解説しておりますので、

ぜひ以前までの記事、もチェックしてみてください。

 

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして認識される関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

④差別化・・・他社との競争優位性を魅力的に伝える

⑤テストクロージング・・・契約を妨げる本当の壁を把握する

 

【住宅営業強化コラム⑤】契約を妨げる本当の壁を把握する~テストクロージング~

2019年6月28日

【住宅営業強化コラム④】他社との競争優位性を魅力的に伝える~差別化~

2019年6月24日

【住宅営業強化コラム③】相手に価値基準を与える~アンカリング~

2019年6月23日

【住宅営業強化コラム②】プロとして認識される関係性を築く~信頼形成~

2019年6月21日

【住宅営業強化コラム①】良好な人間関係を築く~印象形成~

2019年6月18日

 

 

 




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味