【住宅営業強化コラム④】他社との競争優位性を魅力的に伝える~差別化~




 

住宅営業のポイントは、消費者心理を掴んだセールスステップを踏むことです。

消費者心理の6プロセス」と呼び

下記の順でプロセスを踏んでいくことで、「高く・安定的」な受注を生み出します。

なかなか受注が取れない営業さん、契約率をアップさせたい方はぜひ実践してみてください。

 

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして相談をしてもらえる関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

④差別化・・・他社との競争優位性を魅力的に伝える

⑤テストクロージング・・・契約を妨げる本当の壁を把握する

⑥クロージング・・・言葉を発してお客様の背中を押してあげる

 

顧客の感情と連動しており、営業プロセス上で一つづつレベルを上げていくことが重要です。

注意点は飛び級が出来ないコトで、一気にレベルを上げてもお客様がついてきてくれません。

 

前回までの記事では、

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして認識される関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

 

について解説しました。

☆気になる方は、下記のリンクからご覧ください。

【住宅営業強化コラム③】相手に価値基準を与える~アンカリング~

2019年6月23日

【住宅営業強化コラム②】プロとして認識される関係性を築く~信頼形成~

2019年6月21日

【住宅営業強化コラム①】良好な人間関係を築く~印象形成~

2019年6月18日

 

今回は4ステップ目、「他社との競争優位性を魅力的に伝える~差別化~」について解説していきます。

セールスプロセスも折り返し地点、ここまで上手くこれば「お客様はあなたのファン」になっているはずです。

ぜひこの後のプロセスも習得してください。

 

早速用語の意味から見ていきましょう。

 

■差別化とは

 

競合他社の商品と比較して機能やサービス面において差異を設けることで、競争上の優位性を得ようとすることである。※マイケル・ポーターの差別化戦略より

一言で言うと、「他社よりも自社が良いと思ってもらえる状態」を実現することですね。

なんとなく意味は知っている方は多いと思います。

 

■差別化トークを実践

 

用語を知っても活用できなければ意味はありません。

早速、実践練習を行ってみましょう。

 

work①

お客様に以下のお言葉をいただきました。

随分色々な会社を回ったけど値段以外の違いが分からない。
結局のところ何が違うんですか?他の会社とどこが違うのですか?

という質問を頂いた場合、どのように受け答えしますか?

 

考えてみてください。

※社内で何人かで同時にやってみてもらえると良いと思います。

 

 

いかがでしたでしょう?

明確、自信を持って答えられましたか?

 

先程の質問は、お家探しをされているお客様の「本音」であり、実は最も気になるポイントです。
しかし意外なのですが、この質問に対して「効果的に」差別化を伝えられる営業は少数なのです。

お客様に伝わって初めて“差別化“は成り立ちます。
いくら他社より優れた点を持っていたとしても“効果的”な伝え方ができていなければ、せっかく良い部分を持っていたり強みを持っているにも関わらず、水の泡になってしまいます。

大多数の営業が陥ってしまう理由は下記の2つです。
差別化できる点がない」のではなく

 ①差別化できる点が会社としてまとまって決まっていない。
 ②上手く伝えられていない

 

なのです。

 

 

■差別化されたストーリーを検討する

 

最近の住宅会社の場合、完全にオリジナルの注文住宅ではなく、フランチャイズや自社オリジナルの規格住宅を売る会社が多くなっています。

完全オーダーメイドで作成する場合と違い、先に作っている住宅は“ストーリー”で売ることが大事です。

「人は感情で物を買う」と言いますが、最終的には「好きか」「嫌いか」なのです。

 

なぜ、ストーリーが大事かというと、数値で表せる価値は他社比較することができてしまう(性能やコスト面)ので、その一つでも数値の優劣でお客様は簡単に比較検討出来てしまうのです。

 

ただ、性能で勝負するのではなく、ストーリーで勝負した場合どうでしょう。

性能が低いこと」「選択肢が狭いこと」「付いていないこと」が価値になることもあります。
なぜ、自社商品をそのようにしたのか?を営業が語れる必要があるわけです。

 

例えば、iPhoneとAndroidのスマホ、どちらを買いますでしょうか?

格安スマホの場合、iPhoneの10分の1以下で購入できるものもあります。

意外とカメラや画面の綺麗さなど、性能面でもほとんど変わらないことも多いですよね。

 

でも、10倍の値段でも、日本ではiPhoneが売れています。

それは、Apple社のストーリーやブランドに惹かれているということです。

 

その「ブランド価値」=「ストーリー」をどう伝えるか。を差別化では意識してください。

 

■差別化の大原則

 

差別化を考える上では、会社として一貫した取り組みが不可欠です。

たとえば「デザイン性」で差別化をしていきたい場合、ホームページやチラシ、看板、のぼり、モデルの設え、ツール、営業マンや設計士の服装、髪型、さらには、お客様にアンケートをご記入いただくペンに至るまで、デザイン性が意識されていなければ、本当にデザインで差別化している会社とは伝わりません。

どこかで一貫性が途切れてしまうと、その時点で差別化要素への信頼性は大きく損なわれてしまいます。

つまり、「差別化要素」は、お客様や営業マンによって変化してはならないわけです。

 

商品へのこだわりや市場に対するポジションの明確化、差別化ポイントの検討は経営者&幹部で徹底的に行い、営業マンが腹落ちするように指導する必要があります。

その上で、皆が同じように話せるように練習しておきましょう。

 

■伝え方の実践

 

どちらの説明がわかりやすいでしょうか?

 

<ケース1>

社員の井上は今年で入社3年目ですが、非常に優秀な人間で、英語が結構と得意で日常会話は問題なく話せるレベルにあると思います。それにパソコンの知識も大変豊富なので、ワープロからCGのソフトまで何でも使いこなせるようです。お客様と話をするのもとても上手いのでプレゼンテーションのスキルもかなり高いと考えられます。

<ケース2>

社員の井上は非常に優秀です。
彼には3つの長所がありまして、「英語」「パソコン」「プレゼンテーション」が得意です。
英語は日常会話は問題なく話せるレベルで、TOEICスコアは800点以上です。
パソコンはワープロからCGソフトまで何でも使いこなせ、実は株主向けの資料も彼が作っています。プレゼンテーションは、セミナー講師も5年で50回以上努めファンの多い講師として社内でもランキング入りしているので、非常に上手です。

 

ほとんどの方が、ケース2がわかりやすかったと感じられたと思います。

 

ケース2では以下3つのプレゼンの“コツ”が使われています。

 

①必ず結論から
「結論としては◯◯◯です」

②ナンバリング
「ポイントは3つありまして、◯と、▲と、■です」

③詳細説明
「まず、1つ目の~についてですが…」

 

結論を先に伝え、ポイントの数と内容を伝えてから詳細を説明する手法を「結論ナンバリング法」と呼びます。

 

住宅営業の差別化に限らず、社内会議や日常生活の発言においても、法則を意識することでより効果的に相手に伝えるスキルが身につくので、ぜひトライしてください。

 

■伝わらない4つの原因

 

差別化が上手く伝わらない理由として下記のような4要因が考えられます。

 

①お客様が比較するための基準を持っていない

②ベネフィットが不明確

③イメージがわかない

④信憑性がない

 

一つづつ解説していきます。

 

①お客様が比較するための基準を持っていない

 

住宅性能や仕様を一方的に語り選択基準を与えても、お客様がその一般的な水準を理解していなければ、自社の優位性は理解してもらえません。

 

<売れない営業マンのトーク例>

営業マン:弊社の物件は構造躯体がしっかりしているので、60年はお住まいいただけるのです。
お客様:すごいですね。(それって実際はすごいのかな…?普通じゃないの?)

 

<売れる営業マンのトーク例>

営業マン:総務省の統計データによると、新築戸建の平均寿命は26年と言われています。
そんな中、弊社の住宅は構造躯体がしっかりしているので60年はお住まい頂けます。
お客様:すごいですね。(へえ~。住宅の寿命が平均の2倍も長いんだなぁ。)

 

②ベネフィットが不明確

 

特徴や優位性が伝わったとしても、それがお客様にとってメリットがあるものなのかどうかが伝わらなければ、価値を感じていただくことはできません。

<BADケース>

営業マン:うちの住宅はトリプルサッシが標準で、断熱性能はもちろん防音性能も優れていますよ。
お客様:すごいですね。(ふ~ん、なにやら凄いのかな…?)

 

<GOODケース>「FABの視点で整理する」
F…特徴(Features)
A…優位点(Advantages)
B…便益(Benefits)
といった3点を整理して、B→F→A→Bという順で伝えていくのが効果的。

(B)「うちの住宅の場合、お子様がピアノなどの習い事を始められても全く問題がありません」
(F)「トリプルサッシが標準でついていまして」
(A)「一般的なサッシよりも防音機能が優れているからなんです」
(B)「ですからお子様が大きくなられて、ピアノを習いたい!となったときも、近所迷惑になるかしら…と気にせずに済むんですよ。お子様に習い事をさせたいなど、考えていますか?」

 

③イメージがわかない

お客様に自社の特徴をイメージしていただくためには、説明や数値の提示でだけでは印象に残りません。

具体的な映像としてのイメージを持ってもらわないと最終的な印象として残らないです。

 

<売れない営業マンのトーク例>

営業マン:弊社の家は2×4工法を採用しており、耐震性、耐風性が高いこと。“面”で構成されているので、地震や風といった外部要因に対して、従来の在来工法よりも耐性が高いのです。
お客様:(そうなんだ、どのぐらい違うものなのかな…)

 

<売れる営業マンのトーク例①>「ツール・設えを活用する」
お客様がイメージしづらいテーマで話を勧める際は、必ず写真や実物を用意しましょう。

 

<売れる営業マンのトーク例②>「事例で伝える」
お客様の身近な(知っている)物事に例えて伝える、というのも効果的な伝え方です。
営業マン: 弊社の家は2×4で建築しており、高耐震、高気密高断熱の家を実現しています。
このデータを見ていただきたいのですが、阪神淡路大震災における住宅への被害は、全壊 10万
棟、半壊14万棟、その他合わせて 25 万件にもおよぼうかという膨大なものでしたが、ツーバ
イフォー住宅の被害は・全壊・半壊ともにゼロで、非常に強い工法となっています。
家族が永く住むのであれば、震災に強い家ということは気をつけてくださいね。

 

④信憑性がない

自社アピールは、営業活動において最も中立性が損なわれる場面です。そういった意味では、お客様に信じていただくことが一番難しいテーマと言えるでしょう。

<売れない営業マンのトーク例(強みは「営業マン」と訴求をする場合)>
営業マン:うちの会社の一番の強みは「人」なんです。親身になってお客様の要望をしっかりとお伺いし、それを実現させるという点においてはどこにも負けない自信があります!実際に、営業マンや大工を指定してご紹介いただくお客様が非常に多いんですよ。
お客様:(本当かな?どこの会社でもよう言いそうだな…)

 

<売れる営業マンのトーク例①>「お客様の声による証明」

「お客様の声」を伝えるのであれば、お客様の声を展示場に掲示した上で、
営業マン:うちを選んでいただいたお客様の感想を聞きますと、こちらのように、人が良かったから決めたと言っていただける方が7割ぐらいなんですよね。私たちのお客様のご要望を親身に聞くというスタンスがこういった形でご評価いただいているんですね。
お客様:(本当に人で選ばれている会社なんだな)

 

自社の差別化を伝える際に、自社の良い点だけではなく悪い点をあえて伝えることで、お客様の信頼をより高めることができます。

ただし、素直に悪い点を伝えて評価を下げてしまっては不都合極まりありません。

そこで、他社で指摘されそうな弱点をあえてこちらから先出しし、さらに弱点をあまり重視しないように誘導をすることが大切です。
自社のアピールに続いて下記のようなトークを活用しましょう。

 

<GOODケース①>「予防注射(弱点の先出し)」

営業マン:良いことばかり言っていますが、弊社の弱点は知名度や会社の規模感です。大手さんと比べて手広くは出来ておらず宣伝広告費も予算を割けていません。親御さんに最後有名な会社にしておきなさい。と未だに止められてしまうことも、時々有りまして、そこが弱いと自負しています。
しかし、地元密着で◯◯年、建築をさせて頂いており、この地域でしか仕事をしてません。万が一何かあった時に駆けつけられるスピードには絶対の自信を持っており、転勤もないので一生のお付き合いをさせていただいております。

 

 

■まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

今回は、価値を魅力的に伝える方法について解説してまいりました。

 

このコラムでは、6回のシリーズにわけて、住宅営業の6プロセスを解説しています。

いきなり差別化をしても、効果はありません。

 

相手から好感度で、プロと認識された上で、自社の魅力を伝えることで100%の価値が伝わります。

以前までの記事、もチェックしてみてください。

 

①印象形成・・・普通に会話ができる関係性を築く

②信頼形成・・・プロとして認識される関係性を築く

③アンカリング・・・価値の選択基準を与える

 

【住宅営業強化コラム③】相手に価値基準を与える~アンカリング~

2019年6月23日

【住宅営業強化コラム②】プロとして認識される関係性を築く~信頼形成~

2019年6月21日

【住宅営業強化コラム①】良好な人間関係を築く~印象形成~

2019年6月18日

 

 




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味