消費税10%間近!!住宅購入は増税前と増税後どちらがお得?




増税が間近に迫ってきました!

 

住宅は高額のため消費税率の引き上げによる負担が大きく、資金計画や将来の返済計画への影響も小さくありません。

 

本記事では、マイホーム購入を検討されている方向けに、「増税後」と「増税前」、購入するにはどちらがお得なのか。

という疑問を、計算しながら解消できればと思います。

 

なお、「注文住宅を検討されている場合、2019年3月31日までの請負契約で8%適用」となるため、すでに間に合わないです。

 

今回は建売住宅を検討されている方向けの記事となります。

 

■消費税の増税で住宅購入に影響する金額

 

今回の消費税の増税に伴い、8%から10%になります。

単純計算だと購入金額の2%の税金がアップしてしまうわけです。

 

例えば建物価格が2,000万円(土地にはそもそも税金はかかりません)の物件を購入した場合、「8%の時160万円」「10%の時200万円」の税金がかかるわけです。

 

その差額は2%で40万円!!

これだけだと、どう考えても増税前に買ったほうがお得ですよねぇ。

 

また、引っ越し費用や家具家電の購入、登記手数料、不動産の仲介手数料などを考慮すると平均250万円程度の出費が見込まれるので、消費税は2%分の5万円程度増えるわけです。

 

ただ、「この情報だけで購入を焦らないでほしい」です!

 

駆け込み需要はありますが、増税後に住宅が売れなくなってしまうことが予測されます。

住宅は国のGDPの3%程度となっているため、底冷えすると国の景気を左右しかねません。

 

そのためにも、増税後には「国の政策でお得なキャンペーン」が用意されています。

その政策を加味し、どちらがお得か検討していきましょう。

マイホーム購入で失敗しないために知ってほしいこと

2019年7月27日

 

■消費税率10%へ引上げ後の住宅取得にメリットがでる支援策

 

国が用意している支援策は主に以下の4つとなります。

①住宅ローン減税の控除期間3年延長

②すまい給付金の増額

③次世代住宅ポイント

④贈与税非課税枠の拡大

 

言葉が難しいので、いまいち分かりづらいですが、とってもお得な制度となっています。

わかりやすく、一つ一つ解説してみます。

 

①住宅ローン減税の控除期間3年延長

 

住宅購入や増改築に伴い住宅ローンを組んだ際、ローン残高の一部を所得税や住民税から控除から税額控除する仕組みです。

 

この住宅ローン減税は消費税8%の現在でも使えるのですが、もともとは「10年間減税されるものがこの期間だけ13年間」に延長されています。

 

平成31年度税制改正が下記のように執り行われました。

1,控除期間が10年から「13年」に3年間延長
2,入居1年目から10年目までは今まで通り
3,入居11年目から13年目は「建物の購入価格(税抜)の2%÷3年間」が控除(上限あり)
4,平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に住む場合に限定

※本記事では、制度の難しい詳細内容を解説する目的ではないため、言葉足らずになる場合があるので、詳しい内容は他のサイトで確認してくださいね。

 

計算の仕組みはざっくり言うと

「毎年年末の住宅ローン残高の金額の1%」と「所得税と住民税の一部の合計」を比較し、金額の少ない方が10年間に渡り所得税の額から控除されます。(最大控除額40万円/年間)

 

うーむ

めっちゃ難しい・・・

 

サンプルの方に当てはめて考えていきましょう。

 

例えば、

扶養家族0人の会社員の方で年収500万円の人が4,000万円の住宅ローンを35年固定金利で1%で組んだ場合。

 

①「住宅ローン残高の金額の1%」は40万円

②「所得税額の合計」は約14万円

③「住民税の合計」は13.6万円(本来の住民税は約24万円ですが、住宅ローン減税に利用できる上限が13.6万円で、住宅ローン控除の控除可能額の内、所得税から控除しきれなかった金額となります)

 

①対(②+③)の比較」で、合計の小さい方が控除されるというわけです。

今回のケースの場合40万円対27.6万円となり、27.6万円が毎年控除されます。

 

ふるさと納税などの寄付やその他生命保険控除を受けられている場合は異なりますし、住民税は各地方で異なりますので、自身で計算してみてください。

住宅ローン減税の計算

 

そして、ここからが本題ですが、このローン減税が3年延長されます!

 

10年以降の3年間は建物の購入価格(税抜)の2%÷3」控除されますので、2,000万円の建物を購入した場合、

2000万円×2%÷3=13.3万円

13.3万円×3年間=40万円

※ローン残高の1%が上限なので、借入年数が短い場合それ以下になる可能性があります。

 

住宅ローン減税の部分だけを見れば、借入金額のコントロールを前提に、増税後のほうが40万円がお得になります。

 

②すまい給付金の増額

 

続いて、すまい給付金について解説します。

 

①で紹介した住宅ローン減税は、支払っている所得税などから税金を控除するしくみなので、収入が少なくなると、その効果が小さいものになってしまいます

 

すまい給付金は、負担軽減が十分にされない人たちに対して行われる給付金で、収入によって給付額が異なりますが、年収が低いほうが給付額は大きくなります。

 

増税前(8%)の給付額は以下の通りです。

収入額の目安 給付基礎額
425万円以下 30万円
425万円超475万円以下 20万円
475万円超510万円以下 10万円

 

増税後(10%)の給付額は以下の通りです。

収入額の目安 給付基礎額
450万円以下 50万円
450万円超525万円以下 40万円
525万円超600万円以下 30万円
600万円超675万円以下 20万円
675万円超775万円以下 10万円

 

年収775万円以下の方限定ではありますが、①のときと同じ方の条件であれば20万円お得になっています。

 

③次世代住宅ポイント

 

続いて、次世代住宅ポイントです。

 

一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅に対し商品と交換可能なポイントを付与するとしています。

 

新築の場合は下記に該当することを要件としています。

一定の性能を有する住宅​で次のいずれかに該当すること。
・高い性能を有する住宅

 a)認定長期優良住宅​
 b)認定低炭素住宅​​
 c)性能向上計画認定住宅​
 d)ZEH​
この場合は、35万ポイントを付与
・一定の性能を有する住宅​

 e)断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上
 f)劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2以上​​​(​​​共同住宅及び長屋については、一定の更新対策を含む)
 g)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物​​
 h)高齢者等配慮対策等級3以上​​

この場合は30万ポイントを付与

 

性能の部分で言いますと、「一定の性能を有する住宅」は今どき新築を建てるなら最低限満たしている条件といえます。

 

検討している住宅会社や不動産会社の担当に、「次世代住宅ポイントの要件性能を満たしていますか?」と聞いてみましょう。

 

「満たしてない」もしくは「満たす必要がない」という営業マンがいれば、その会社はやめておいたほうが良いレベルですね。

 

この35万ポイントですが、交換できる商品も随時掲載されており、面白いです。

1ポイント=1円相当で、新生活に必要なものが揃っておりますので、ポイント分がお得になっていると考えて良いでしょう。

 

詳しい内容は下記のサイトをご覧ください。

次世代住宅ポイント

交換商品

 

次世代住宅ポイントでは、「30万円ほどお得になっている」と考えて良いです。

 

④贈与税非課税枠の拡大

 

最後に贈与税非課税枠の拡大について解説します。

 

贈与税非課税枠という聞き慣れないワードですが、父母や祖父母等の直系尊属から、住宅取得資金の贈与を受けて住宅を取得した場合に贈与税が非課税となる制度です。

 

基本的に自分たちだけで新築する場合は関係がないのですが、親などから資金援助がある場合に額によりますがお得になります。

 

増税前までは非課税枠は1,200万円となっておりますが、増税後の場合最大3,000万円まで拡充されます。

贈与税には上記の非課税枠のほか、年間110万円の基礎控除があるので、合計3,110万円まで非課税で贈与が可能となります。

 

例えば今までと同じように2,000万円の贈与の場合で考えてみます。

 

増税前の非課税枠が1,200万円のときに2,000万円を贈与する場合、2,000万円から基礎控除110万円、非課税枠1,200万円を差し引いた690万円が課税対象となります。

 

課税金額から計算される贈与税の税率は30%で、課税価格に対する控除額が90万円となり、690万円×30%-90万円で、贈与税は117万円になります。

 

増税後ですと、この117万円が、0円になります。

ちなみに目一杯使った、3,110万円の贈与だと545万円の贈与税が0円になります。

 

資産家のご家庭ですと、とても大きな金額となりますので、有効利用しましょう。

この施策は1年間だけの時限措置となっているので、タイミングを逃さないようにすべきですね。



■増税前と増税後の比較まとめ

 

最後まで本記事にお付き合いいただきありがとうございました。

まとめとして、年収500万円の方が2,000万円の建物を購入した場合で計算してみます。※条件が複雑なため、贈与は考慮しないで計算します。

 

増税前の場合

建物代金:+2,000万円
建物代金消費税:+160万円
その他諸費用消費税:+20万円
住宅ローン減税:-279万円
すまい給付金:-10万円
次世代住宅ポイント:-0円

合計:1,891万円

 

増税後の場合

建物代金:+2,000万円
建物代金消費税:+200万円
その他諸費用消費税:+25万円
住宅ローン減税:-319万円
すまい給付金:-40万円
次世代住宅ポイント:-30万円

合計:1,836万円

 

その差額は55万円となります。

 

近親者の方からの贈与の関係があれば、数百万円単位で差は開きますので、増税後のほうがお得に住宅購入ができます。

住宅会社の販促には踊らされず、焦らず検討してみてくださいね。



■マイホーム購入を検討中の方にメッセージ

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回の記事では、マイホームを購入を検討している方向けの、増税に関わる記事を執筆いたしました。

論点は増税なので、結論として、増税後のほうがお得という結論になりました。

 

しかし、実際マイホームを購入する際にいちばん重要なポイントは、「タイミング」だと思います。

 

物件選びをされていて、自分たちにマッチしている物件があれば、市況よりも、自分たちのタイミングで決めるのが一番良いと思います。

 

虎視眈々と、増税後を狙ってその物件を購入したい方もいるかも知れません。

不動産は一物一価と言われており、全く同じ条件の物件は一生出てこないといえます。

 

また、ローン金利も重要で金利変動で、55万円のお得よりも低金利のうちにローンを組んだほうがお得かもしれません。

不動産の購入に正解・不正解は無いです。

 

いちばん重要なことは、購入する方のタイミングと思います。

 

色々な情報に惑わされず、納得のいく買い物をしてくださいね。

 

マイホーム購入で失敗しないために知ってほしいこと

2019年7月27日

 




ABOUTこの記事をかいた人

京都府出身。大学卒業後、新卒で上場IT商社に入社。 法人向けのITコンサルタントとして業務の効率化、WEBを活用した集客・営業コンサルティングを実施。 その後国内コンサルティングファームにて不動産業専門のコンサルティングに従事。役職はチームリーダー、全国のクライアントの経営顧問をしている。 専門分野は仕事上、不動産・新築住宅・WEB・IT分野などなど。 読書・資格取得・ITツールやアプリ導入などが趣味